これぞ夏休みの原風景！

片づけペースメーカー鈴木るる子です。

たとえば夏ではない季節に、ふと真夏の雰囲気が恋しくなったとき。私は本棚からこの絵本を取り出します。

『なつのいちにち』　はたこうしろう作

照りつける太陽。青い空。入道雲。むっとする草いきれ。遠くで光る海。

外のまぶしさと対照的に、ひっそりと暗い玄関を出て、虫とり網を手に、息を切らして走っていく少年。今日はお兄ちゃんもいないから僕一人で。

涼しげな沢を越え、向かった先は林の中。少年は自分の力で、あこがれのクワガタを手にすることができたのでしょうか。

何とも魅力的な「夏休みの風景」をあますところなく描き出したこの絵本は、夏にも、夏以外の季節にも楽しめます。

私自身の子どもの頃はといえば、田舎に行ってもこんなにまで自然が豊かではなかったけれど、なぜか懐かしい。自分の原風景であるかのような錯覚を覚えます。

もう１冊、迫力ある夏の絵本と言えばこちら。

『トマトさん』　田中清代　

よく熟れて体が重たくなってしまったトマトさん、冷たい川に飛び込む仲間たちの姿をうらやましそうに見るばかり。

最初は意地を張っていましたが、素直になった時に助けの手が差し伸べられて・・・。

夏の暑さと水浴びの爽快感の両方が味わえます。