我が家にたまにやって来る、一番油断のならないお客。
それは。
職人さんです。
友だちや姑を呼ぶよりずっとハードルの高い職人さん。
なぜなら彼らは、思いもかけない家の暗部を、容赦なく暴くからです‼︎
最近、風呂場のタイルのひび割れ、子ども部屋の壁の張替えなど、いくつかの不具合をまとめて職人さんにお願いすることにはなりました。
下見に来てくれたのですが、これがもうたーいへん。
予想のつく範囲で、水回りの片づけや掃除、子ども部屋の見えるところの整理などしておいたのですが…
いやー、彼らは飛ばします。
まずいきなり、関係ないはずの押入れを開けます。
もちろん一応こちらの了解は求めますが、「ダメ」なんて言えないでしょ?
壁の張替えの際に、エアコンをいったん外す必要があり、配管を確認したいという、正当な理由があるのですから。
子ども部屋の押入れの中。鬼門です。
諸々、積み重なっています。
そこまでは手が回らなかったなぁ。
頑張って片づけたはずの水回りでも、ちょっとドキッとすることがありました。
やはり配管の確認のため、引き出しをガバッと開けるのですね。
幸いキッチンはまあまあ掃除が行き届いているので、そんなに焦りませんでしたが。
でも開けなくていい引き出しまで、開けてしまって、ちょっとイヤでした。
でもね、思ったのです。
見られたくないところを見られてイヤだなという気持ちは、実はかなり主観的なもの。
掃除嫌いだった頃の私は、整理整頓には気を配っても、汚れに対しては鈍感でした。
なので自分では「片づいてるしきれい♪」と思っていても、職人さんがきれい好きだった場合「なんだこの汚れは」とか思われていたかもしれないのです。
自分が気づかなければ、改善のしようもありません。
今は「え、汚れてたらどうしよう」とすごく気になります。
でも逆にそれも自分勝手な思いに過ぎないのです。
職人さんという、遠慮なくあちこちの扉を開ける他人の存在により、自分の美意識が浮き彫りになるだけの話。
荒療治ではありますが、時折りこういうことがあるのは、うーん。
やっぱりイヤだけど、ありがたい機会であることには違いないのです。